No.15 (2006.3.20)

「ラワールに込められたバリ人の願い!」

「バリ料理と言えば、ラワール。ラワールと言えば、バリ!」

と言う程に、バリではとてもポピュラーなこの食べ物。
皆さんも一度は、食した事があることでしょう。
今回は、そのラワールのお話。。。。

ラワールとは、肉や野菜・ココナッツの実などを細かく切ってそれに
様々なスパイスを加えた物で、要するにバリの和え物料理。
主役の具材は、豚や鶏・アヒルなど様々な物が使われます。

豚の生血を混ぜる ラワールメラ(赤ラワール)
ベーシックな ラワールプティ(白ラワール)
インゲン豆を混ぜた ラワールカチャン(豆ラワール)

種類もいろいろあり、バリの祭礼時には男たちが朝早くから大勢で
集まってマイ包丁を片手に、スパイスをトントントン・・・と刻み作る
言わば、男の料理なのです。

と、由緒正しきお料理なのですが・・・・
ここのHouseでは、祭礼時に関係なくとても頻繁にこのラワールを
Houseに出入りする男衆が集まっては、べチャべチャとバカ話をしながら
トントン・・・と、やっているのです。

最初は「今日は何の日?」と、しおらしく聞いてはみたものの首を振られ、
「今日は、ウパチャラ(お祭り)?」と聞いては無視をされ、
しまいに、「Senang Senang saja !!」(楽しんでるだけ!!)
と、逆切れされる始末。。。。
今では、ラワールは私にとっては只の騒がしい食べ物と認識しています。

ですが、このラワールなかなか侮れない代物です。
豚や鶏の生血を混ぜるラワールメラなどは、不足しがちなバリ人の鉄分
摂取を補い、宗教的にも重要な意味を持つ赤色を作り出しています。
ここバリ島では色は、ヒンズー教の神々に結びつき
赤色はブラーフマ神を表わしているのです。

体内を流れる血、つまり生命の源である赤の色を古来から人々は、
その色を食し、身に纏おうとしました。
そうすることで、畏怖と畏敬の念を神々に指し示したのです。

長く掛かった料理が終わったら、まずお供え物として神々に捧げ、
その後祭礼に携わった人達皆で一緒に食べるのです。
ラワールを一緒に食べる事で、村人達の結束力を更に強める、
とも言われているそうです。

私などは、これ以上貴方たちの結束を強めてどうするのか
とも思いますが・・・+0+

いろいろな具材を混ぜ合わせて一つのものをみんなで創り上げる。
その姿勢は、ラワールに留まらず様々な形でこのバリ島を支えています。
まさに、チャンプルなWORK。これぞ、バリ!ですね。

PS: このラワールの材料を混ぜるのを許されるのは、最も年長で最も
     経験の深い男性だけなのですが、ここではやはりあのジャイアンが
混ぜ混ぜします。。。だからなのでしょうか?
何だか今ひとつ切れがないような気がします。まだまだですな〜^0^


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お時間がありましたら、また見て下さい。
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