No.14 (2006.2.15)

「芳しき、愛しき藍のにおいかな・・・」

前回Bali通信でもお伝えしたようにここバリは今、例年に比べ雨の量が
かなり少ないようです。ここ1週間程、雨が降っていません。
とても暑い日が続いています。
日本は、梅のつぼみもすこしづつ膨らんで日差しも春めいて来てるそうな・・
そう聞かされますと、私も四季のある日本が恋しく思う、今日この頃です。

バリ島では、この雨の多いこの時期にインド藍の原料になる木藍が急激に
成長し、収穫時期を迎えます。織物のグリンシン・ワヤンで知られるバリ・アガ
のテンガナン村地方でも、タウムと呼ばれ糸染めに使用されています。

当初、このタウムと呼ばれる木藍を収穫できる場所が限られた情報しかなく
ユダさんに聞いても「知ってる、知ってる!」と言い、近所の空地に連れて
行かされ、ある草を指差し「これです。」と言う彼。「ん〜〜〜???」
それでも、試しを行ってみたものの一向にインディゴチンは出る気配なし!
後から分かったのですが、その草はジェレン・ジェレンと言ってただの雑草と判明!
もう〜ジャイアンめ!


それでも気を取り直して、テンガナン村地方行きを決行したのです。
その日は朝早くから大量の収穫を予定し、若い衆6人程を連れ出発し片道
1時間以上もかけて村人たちに遠慮がちに聞いて歩き、やっと見つけたわ〜
良いもののとても背丈も低く思った収穫は出来ませんでした。
おまけに帰り道若い衆の一人が車酔いの為、車の中で・・・ 
「うわっわっわっ〜〜」 +0+   意気消沈して戻ってきたのです。

そんな矢先、あのジャイアンがまたまた口を出しそのタウムを指差し
「この木、近所にいっぱいある!ある!」と、自信満々に言い出した。
「どこに?」と私。「案内します。」と、手を出した。。。「はああ〜〜!?」
「取るのをお手伝いします。」と、もう片方の手も出した。。。
「うっうう〜〜!!」こ、こ、この私にまで・・・商魂逞しい〜〜!¥0¥

そんなこんなで案内されたのは、海岸沿いのバイパス近く。
私たちが良く釣りに出掛ける所です。
あるわ〜あるわ〜茹だるほどあるではないですか!!まさに”灯台もと暗し”
またまた1本してやられました、私。。。 +0+

そういう訳で只今アトリエでは、藍の染料つくりに精を出している所です。
しかし、この染料は木藍に含まれているインディゴチンを発酵によって抽出し
空気酸化させて初めて美しい藍色が得られるのです。
その腐った臭いが、どうもバリ人の臭覚を刺激するのか一日中みんな
「くっさい〜!くっさい〜!」の連発! 私には、騙されても。。。

「嗚呼〜〜芳しき、愛しき藍のにおいかな〜」 なのですが・・・^0^

もっと詳しく知りたい方はこちらから↓
http://www.yuki-toyosaki.com/bali/bali.htm
臭い付きではないので、悪しからず!!

この藍を使い私は今、立体作品に挑戦しています。。。。

PS:先月、ここのHOUSEがイカロス出版(株)より出版している「rasin-ラシン-」
  と言う雑誌の取材を受けました。この雑誌は、海外長期滞在の過ごし方を
  紹介する本で今回の企画は、バリ島ロングステイの過ごし方の提案として
   現地で楽しめるバリ島ならではの習い事を紹介しているそうです。(バリ舞踊)
  3月に掲載されるそうですので、どうぞ見て下さい。お願いします。






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